
食品サンプルの
マカロンができるまで
食品サンプルの制作工程は、実際の食材を型取りし、着色・成形を繰り返して仕上げていく繊細な手作業の積み重ねです。
今回は、人気アイテムのひとつ「マカロン」の制作工程をご紹介します。
なお、食品サンプルづくりはこのような工程の繰り返しで成り立っています。
たとえばビーフカレーを制作する場合、肉・玉ねぎ・にんじん・じゃがいもなど、それぞれのパーツを個別に作り、最後に組み立てる必要があるため、完成までに一定の時間がかかります。

① 型取り用の食材を準備
食品サンプルは実際の食材から型を取るため、食材の形や質感がそのまま反映されます。
マカロンが欠けていないか、つぶれていないか、しっかりと検品したものを使用します。
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② 型枠を作る
シリコンを流し込むための土台(型枠)を手作りします。
同じ形の依頼はほとんどないため、食品サンプルの型枠はすべて一点もの。その都度、最適なサイズで制作します。
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③ シリコンを流し入れる
空気が入ると泡がそのまま硬化してしまうため、ゆっくり・慎重にシリコンを注ぎます。
固まるまでは約1日、ホコリがかからない場所で静かに放置します。
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④ シリコン型の取り出し・掃除
硬化したシリコンを型枠から外し、中に入っていた食材を取り出します。
シリコン型に付着した油や汚れを丁寧に洗浄し、 余分な部分をカットして整形します。

⑤ マカロンの色を作る
実物や写真を見ながら、つまようじで色を微調整し、理想のマカロンカラーを再現します。
少量の着色料を足しては確認し、慎重に色味を合わせていきます。

⑥ 樹脂を流し入れ、焼成
色づけした樹脂をシリコン型に流し込み、オーブンで熱して硬化させます。
加熱すると樹脂は透明になるため、マカロンらしいマットな質感に仕上げる工夫が必要です。

⑦ 最終仕上げ
熱々のマカロンを型から取り出し、バリ(不要な部分)を丁寧にカット。
間にクリームを挟んで、食品サンプルのマカロンが完成します。
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⑧完成
おいしそうな食品サンプルのマカロンが完成しました!
残念ながら食べることはできませんが、
いつまでも変わらず“おいしそう”な姿のまま、目で楽しむことができます。